どうして姿勢に咬み合わせが関係しているのですか? |
ひどい虫歯や重篤な歯周病、歯並びの著しく悪い人、それどころか歯科治療をせっかく受けたのにガタついた入れ歯や咬み合わせの良くないブリッジを入れたため、どうにも痛くて咬めない人が自分の都合の良い咬み場所でしか食べられず、口のみならず全身の不調を訴えることがあります。そうした悩みを持つ多くの来院患者には姿勢の不均衡や歪が見られます。逆説的に内科的疾患罹患患者や不定愁訴を訴える人の多くが半信半疑で口に原因があるのではないかと訪れ、検査により不正咬合や顎関節症、外傷性咬合が原因であったと気付く場合が数多くあります。姿勢や健康に咬み合わせが大きく関与しているのです。正に『口は健康の入り口』と言えるのです。 |
咬み合わせが悪いと顔や全身にどのような影響がありますか? |
『健全な精神は健全な肉体に宿る』という諺がありますが、現代人を取り巻く生活環境・ストレス・生活習慣等により顔面や全身に大きな歪みが起こり審美的な容姿の変化に留まらず血行やホルモンのバランスに悪影響を与え自己免疫力の低下や内科的疾患、ひいてはキレ易いと言う言葉に代表される情緒不安定など往々にしてこの咬み合わせに起因した歪みが原因である場合が考えられます。 |
なぜ身体の歪みがでるのですか? |
地球に生きる生物は大なり小なり重力の影響を受けます。人間も例外ではありません。それどころか人間は直立二足歩行で重心位置が高くより不安定な動物でもあるのです。7〜9kg程の大きいボウリング球もある重さの頭部を細く湾曲した頸部と、同じくS字状に湾曲した背骨や骨盤、足部の大腿骨などで必死にささえているのです。その姿勢制御は複雑な平衡器官や平衡中枢の命令により行われています。この平衡系には主に上下歯列による咬合口腔系や腰部平衡系などが代表的なものとして挙げられます。しかし前記した生活習慣や生体の偏りや疲労で簡単に生体の重力拮抗バランスは失われてしまい、長期にこの悪影響が続くと骨格筋肉系の歪みや弛緩・収縮が生じ本来の身体中心軸にある重心位置が簡単に狂ってしまうのです。このままでは痛く苦しい為、身体の各部で何とかバランスを取りながら耐えようとする結果、外見的に操り人形さながらの左右非対称性となり姿勢が悪くなってしまうのです。 |